電算室撤去とIT機器廃棄処分を進めるうえで押さえておきたいこと

電算室撤去とIT機器廃棄処分を進めるうえで押さえておきたいこと

「サーバーラックだけで数十本、ケーブルは数え切れない」——そんな現場でも慌てないために

サーバールームとデータセンター

電算室撤去は「単なる粗大ゴミ処分」ではありません

オフィス移転、ビル建て替え、クラウド化に伴うオンプレ撤退——電算室(サーバールーム)の撤去が必要になる場面は年々増えています。

ただ、電算室の撤去は一般のオフィス什器の処分とは性質がまったく違います。

  • ラックマウント機器の取り外しには専門知識が必要
  • 大量の機密データが各機器に残っている
  • 電源・ネットワーク配線の切り離しに手順がある
  • 搬出経路・重量・エレベーター制限の調整が必要

段取りを誤るとスケジュール遅延・情報漏洩・追加費用のリスクが一気に膨らみます。


事前に把握しておきたいこと

1. 機器リストの棚卸し

まずは電算室内のすべての機器を一覧化するところから始まります。

区分 対象例
サーバー タワー・ラックマウント・ブレード
ストレージ NAS・SAN・テープライブラリ
ネットワーク L2/L3スイッチ・ルーター・FW
電源・空調 UPS・PDU・空調機器
付帯設備 ラック本体・KVM・コンソール

特にUPSのバッテリーは廃棄区分が異なるため、別管理が必要です。

2. データ消去対象の特定

サーバー本体だけでなく、見落としがちな記憶媒体も含めて拾い出します。

  • 各サーバーの内蔵HDD/SSD
  • RAIDストレージの全ドライブ
  • バックアップテープ・外付けドライブ
  • 複合機・ネットワーク機器のログ領域
  • UPSの設定ログなど(機密性が低ければ初期化で可)

3. 契約・保守の確認

  • リース品/購入品の仕分け
  • 保守契約の解約タイミング
  • ソフトウェアライセンスの返却・移管
  • IP・ドメイン・証明書の整理

サーバーラックと配線

撤去作業の流れ

電算室撤去は、大まかに4つのフェーズで進みます。

フェーズ1:事前調査・見積もり

  • 現地調査(ラック本数・機器数・搬出経路の確認)
  • 重量物搬出の可否(床荷重・エレベーターの積載制限)
  • 養生範囲の確認
  • 作業可能時間帯(夜間・休日対応の有無)

フェーズ2:データ消去

  • 稼働中サーバーのシャットダウン順序を確認
  • HDD/SSDのオンサイト消去 or 回収後の消去
  • 消去証明書の発行単位(機器単位・シリアル単位)

フェーズ3:機器取り外し・搬出

  • ラックからの取り外し(1U単位で丁寧に)
  • ケーブル類の切断・仕分け
  • 機器ごとの養生・梱包
  • 搬出ルート確保・エレベーター利用調整

フェーズ4:廃棄処理・買取査定

  • 産業廃棄物マニフェストの発行
  • 金属・基板・プラスチックの分別リサイクル
  • 買取可能な機器の査定(新しいサーバーやネットワーク機器)

よくあるトラブルと対策

トラブル1:搬出経路が想定より狭い

ビル入居時と違い、ラック搬出用の経路が確保されていないケース。

対策: 事前調査で「最狭箇所の幅」「柱・段差・扉のサイズ」を必ず実測してもらう。

トラブル2:夜間作業の制約を見落とす

稼働中サービスへの影響を避けるため夜間作業が必須になるケース。

対策: ビル管理会社への夜間作業申請のリードタイム(1〜2週間前)を考慮。セキュリティ解錠の手配も必要。

トラブル3:データ消去の台数が合わない

台帳と現物の台数が合わず、消去証明書の発行でトラブルになるケース。

対策: 取り外し時点でシリアル番号を台帳化してもらい、証明書とマッチングできるよう業者と取り決めておく。

トラブル4:リース品・保守品の混在

撤去現場でリース品の取り扱いを誤って廃棄に回してしまう。

対策: 機器ごとに色分けタグで資産区分を明示。リース会社の引き取り日程と撤去日程を事前調整。


データセンターのネットワーク機器

費用を左右するポイント

電算室撤去の費用は、機器の台数だけでなく作業環境によって大きく変わります。

要因 費用への影響
ラック本数・機器台数 作業時間に直結
搬出階・エレベーター 高層階や小型EVはコスト増
作業時間帯 夜間・休日は割増
データ消去方式 物理破壊はやや高め
買取対象機器 費用を相殺できる

目安として、中規模の電算室(ラック10本程度)で数十万円〜数百万円のレンジになります。新しめのサーバーや人気のネットワーク機器を買取に回すことで、実費を抑えられるケースも多くあります。


依頼前に準備しておくとスムーズな情報

見積もりや現地調査をスムーズに進めるために、以下の情報を整理しておくと業者の対応が早くなります。

  • 機器リスト(型番・台数・設置位置)
  • ラック配置図(可能な範囲で)
  • 搬出希望日・作業時間帯
  • データ消去の要件(証明書の要否・方式)
  • リース品/購入品の区分
  • 建物情報(階数・エレベーターサイズ・搬出経路)

まとめ

電算室撤去は、事前準備の質が作業時間・費用・安全性すべてを左右します。機器リストの棚卸しとデータ消去の要件整理、そして搬出経路の確認——この3点を押さえておくだけで、多くのトラブルは避けられます。

また、廃棄と同時に買取査定を合わせて依頼することで、処分コストを大きく下げられる可能性があります。クラウド移行で使わなくなった機器でも、中古市場で価値がつくケースは少なくありません。

リサイクルポケットでは、電算室撤去・サーバー廃棄・データ消去・買取査定までワンストップで対応しています。横浜・首都圏を中心に、全国対応可能です。まずは現地調査からご相談ください。

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